2013年3月28日木曜日

「私は児童ポルノを所持しているので 警察に出頭します」


スウェーデンの国会議員マリア・アブラハムソン氏(与党:穏健党所属)が、児童ポルノ犯罪から創作表現を除外するための法改正に向けて、行動を開始しました。


(アブラハムソン議員:左側と、翻訳家のルンドストローム氏:右側)


 議員のこの行動は、スウェーデンの多くのマスコミに取り上げられ、話題になっています。
 以下、アブラハソン議員のブログ「国会にて」より翻訳・引用をいたします。

私は児童ポルノを所持しているので

警察に出頭します

2013326日(火)20:31

議員は何を間違ったのか、とあるフォロワーは言います。何が起きているのかと質問するフォロワーもいます。つまらないことにならないといいけど、という声もあります。面白くなりそうだね、とBerntはツイートしています。

ツイッターばかりでブログの更新が滞りがちですが、どうかお許しください。おいしいところは賢明な読者諸君のためにとってありますから! 明日の9時、私はセーデルマルム察署にいる予定です。そして、刑法第16章第10aに基づき、自分が児童ポルノ所持で法律に違反していると報告するつもりです。

こうなった背景を説明しておきます(警察に提出する文書から抜粋します):

私はダーゲンス・ニーヘーテルを購読しています。323日(土)号で、Tala Madani作『The santas』という水彩画が紹介されていました。

この絵には、半裸のサンタクロースたちがベッドのそばに立ち、おむつを着けた幼児に男性器を向けている様子が描かれています(添付した『ダーゲンス・ニーヘーテル 文化』6面を参照のこと)。この絵はフィクションです。描かれている半裸の男性たちも、性器も、無防備にベッドに座っている幼児も同様にフィクションです。

刑法第16章第10a1段落第5項によれば、児童のポルノ画像を所持する者は児童ポルノ犯罪で有罪になります。さらに読み進めると、弁護できる事情を伴った行為は罪にならないとあります。児童ポルノ的内容の絵に関しても、自作のものを所持する場合を除き、有罪の範囲に含まれています(刑法第1610 a 条第5段落; NJA 2012 [Nytt juridiskt arkivの略。最高裁判例と立法に関する資料を集めた定期刊行物] 400ページを参照のこと)。

私はこの児童ポルノの絵を土曜日の朝の時点で既に見て(そして所持して)いたにも関わらず、それから数日、新聞を手元に置き、人に見せたり広めたりしました。ですから、刑法に則れば私が犯した児童ポルノ所持に弁護の余地はないことになります。

そういうわけで、私は『ダーゲンス・ニーヘーテル 文化』2013323日号のポルノ画像を所持したことで刑法第1610aの児童ポルノ所持を犯してしまったか明確にするために、以上の私自身の行為を警察に報告します。

これで私が犯罪者になったら、きっと国会議員たちは法改正に動かざるを得ないでしょう?






 mandani01
(議員が紹介したダーゲンス・ニーヘーテル紙の記事)