2017年6月20日火曜日

マンガがこれからも自由であるために

講演会告知:「マンガがこれからも自由であるために」
 日時:2017年7月8日(土)14時から
 場所:あうるすぽっと 会議室B (東池袋)
 講師:ジャクリーヌ・ベルント教授(ストックホルム大学)
 申込:こちらから (要申込)

 竹宮恵子氏らとともに、長年にわたって、マンガに対する検閲と戦ってきたジャクリーヌ・ベルント博士が、2017年4月にストックホルム大学の教授に就任しました。
 国連機関や海外報道機関を巧妙に利用して、マンガ規制の「外圧」が作られていく中、マンガがこれからも自由であるための道について講演をして頂きます。


ジャクリーヌ・ベルント
 ストックホルム大学教授(日本語、アジア文化)。
 1963年生まれ。旧東ドイツ、ベルリン出身。
 フンボルト大学ベルリンにおいて日本学と芸術学を専攻。1991年に同大学より美学でPh.Dを取得。来日後は、横浜国立大学助教授、京都精華大学教授、国際マンガ研究センター副長などを歴任。
 2001年に横浜で開催された「第2回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議」においては、「漫画はCSEC(児童の商業的性的搾取)ではない」と題したワークショップを、社会学者の宮台真司氏、精神科医の斉藤環氏、哲学者の東浩紀氏らとともに行った。



主催者からのお願い  今後も「表現の自由」に関する講演会等を継続するために、皆様からの寄付を必要としています。クレジットカード、コンビニ支払、銀行振込、ゆうちょ振替で簡単に決済できますので、ぜひ御協力くださいませ。


2017年6月18日日曜日

分散型ソーシャルネットワークをめぐる法的問題:マストドンを事例として

2017年6月18日に開催した講演会「分散型ソーシャルネットワークをめぐる法的問題:マストドンを事例として」には、プラットフォーム事業者や研究者を中心に約60人が参加して下さいました。講師の成原慧先生と、参加者の皆様に御礼申し上げます。

 演題:分散型ソーシャルネットワークをめぐる法的問題:マストドンを事例として
 講師:成原慧さん (東大院情報学環客員研究員)
 日時:2017年6月18日(日)19:00から
 場所:あうるすぽっと
 主催:うぐいすリボン
 共催:女子現代メディア文化研究会
 後援:日本インターネットプロバイダー協会



内容:
 話題の分散型ソーシャルネットワーク「マストドン」。日本でもインスタンスが相次いで登場していますが、その普及と同時に、いわゆる「非実在」系の性表現規制問題などの摩擦も表面化してきました。本講演会では、アーキテクチャと法の問題に詳しい東京大学大学院情報学環客員研究員の成原慧先生をお招きして、分散型ソーシャルネットワークの特徴と、それに関連する法的問題や、将来の政治過程に与え得る影響についてまで講演をして頂きました。


(写真提供:マンガ論争)

講師による講演内容紹介
「インターネット上では、国家による直接的な法規制が困難となる反面で、アーキテクチャとそれを設計・監理する媒介者を通じて間接的に違法・有害情報の流通が規制されてきた。マストドンをはじめとする分散型ソーシャルネットワークは、プラットフォームの分散により、ネットの自由を取り戻す救世主なのだろうか?それとも、メディアの分断により、ネット上の民主主義を脅かす破壊者なのだろうか?本講演では、マストドンを事例に分散型ソーシャルネットワークの特性を確認した上で、分散型ソーシャルネットワークの発展が表現の自由と規制、そして民主主義に対して提起する問題について考えたい」


主催者からのお願い  今後も「表現の自由」に関する講演会等を継続するために、皆様からの寄付を必要としています。クレジットカード、コンビニ支払、銀行振込、ゆうちょ振替で簡単に決済できますので、ぜひ御協力くださいませ。


2017年6月14日水曜日

埼玉県警による漫画家への配慮申入れの報道について



埼玉県警察が、同人漫画作品に登場する手口を模倣した性犯罪行為があったとされることを理由に、作者に対して作品内容の自粛などを求めたと報道されている件、報道後、県警にはメディアや議員等からの問い合わせが相次いでいますが、漫画家への働きかを行ったのかどうかを含め、県警は回答を差し控えるとしています。

 この問題について、メディア法の専門家である京都大学の曽我部真裕 教授からコメントを頂きましたので、ご紹介いたします。

(撮影:永山薫

 

曽我部真裕 教授のコメント

警察が表現物の内容を問題視して要請を行った例としては、200911月頃に暴力団を美化・擁護するような書籍、雑誌等が青少年に対して暴力団に対する誤った憧れを抱かせる等の悪影響を与えるとしてコンビニ各社に撤去要請を行った事案が知られている。この件は訴訟になり、福岡高裁は2013329日、強制の要素がなかったことなどを理由に違法ではないとしている。
たしかに、一般論として、警察が犯罪予防等の使命の達成のために企業や市民に対して任意の協力要請を行うことは認められている。コンビニの例で言えば、地域防犯のために様々な協力を行っているのは周知のとおりである。
しかし、こうした手法は透明性や基準の明確性に欠けるところがあり、こと表現の自由に関してこうした申し入れをすることには慎重であるべきだろう。少なくとも、こうした申し入れをした際には必ず詳細な事案や理由を公表し、外部からの検証が可能であるようにしておく必要がある。

2017年5月24日水曜日

平成28年度の事業・会計報告

特定非営利活動法人うぐいすリボンの昨年度の事業報告書・会計報告書を公開しました。
 http://fields.canpan.info/organization/detail/1500866312

2017年3月5日日曜日

日本文化の特殊性より、二次元エロとリアルエロの違いに着目を

日本の性暴力や性的搾取の問題に関する海外報道においては、マンガやアニメ等の性表現が取り沙汰されて、内外における表現規制強化の動きに利用されることがあります。この問題について、ヨーロッパにおける日本コンテンツの受容やファンダムの動向に詳しい ネラ・ノッパ博士(ルーベン大学) からお話をうかがいました。



日本の「二次元エロ」を扱った欧米の報道については、「二次元エロとリアルエロの関係を理解したくなければ話になりません」以上は、なかなか言えないと思います。

「メディアと現実は無関係」とはもちろん言えませんが、「メディアで描かれる犯罪行為が直接実際の犯罪行為を起こす」という考え方はおかしいです。
「窃盗罪の元にあるのは、ルパン三世やオーシャンズ11みたいなストーリーだ」と言うと、誰でも「あれ?そんなことないよ」とすぐ分かってくれます。
しかし、「性犯罪の元にあるのはエロマンガだ」と言うと、誰でも「うんうんなるほど」と一瞬も考えずに受け入れてしまうんですね。性犯罪だけが特別です。性犯罪の場合、「二次元エロとリアルエロには直接の関係がある」と信じている人が非常に多いです。

そういった意識が根強いのが、一番重要な問題だと思います。反論の中でもそれを強調すべきだと思われます。

BBCドキュメンタリーで見せられるエロマンガやJKビジネスそのものについてディスカッションをしようとしても、すぐに負けてしまうと思います。
相手が日本のことをあまり知らない人だと、エロマンガやJKビジネスはどうしても説明の難しいものなんです。(もちろんエロマンガとJKビジネスは、全然違う問題です。私自身、エロマンガは基本的に好きですけど、JKビジネスとか実際の未成年が巻き込まれることは全く別だと思います。しかし、このようなドキュメンタリーを見る人たちは、必ずエロマンガとJKビジネスを一緒にしてしまうんです。)

他の問題もあります。
欧米のジャーナリストは昔から「Look at this weird Japanese thing!」というストーリーが好きで、今回のドキュメンタリーもそうです。
日本のことを全く理解していない欧米のジャーナリストが成田空港まで飛び、すぐ近くにある東京都で適当に取材をしてしまうのを見ると、欧米人として恥ずかしいです。
しかし、この問題を反論の中で取り上げると、逆に抵抗が強くなる恐れがあると思います。
「このジャーナリストは日本のことを全く知らないのに」と言うと、「未成年の虐待は日本文化だから」と釈明しているように聞こえてしまう可能性が高いからです。

人々が、「二次元エロ」と「リアルエロ」の関係を理解していないのは、基本的に日本文化とは関係ない問題です。
このドキュメンタリーで問題とすべき点は、「日本」や「日本文化」や「日本の法律」ではないんです。
問題はジャーナリストが「二次元エロ」と「リアルエロ」の関係を理解していないことです。

難しいとは思いますが、私の個人的な意見としては、もし反論するなら、個別のドキュメンタリーの内容よりも、「二次元エロ」と「リアルエロ」の関係についての根本的な誤解を強調した方が効果的であると思います。
できることなら、ディスカッションのトピックを、「日本」から「ジャーナリストの誤解」に変更したいですね。日本についての誤解じゃなくて、二次元エロとリアルエロの関係についての誤解ですね。それが可能かどうかは分かりませんが。


ネラ・ノッパ
 翻訳者・研究者。日本と欧米の同人文化の比較研究が専門。ベルギー人。
(2017年3月5日)

2017年1月28日土曜日

創作表現規制問題の国際的状況

2017年1月28日に開催した講演会「創作表現規制問題の国際的状況」には、クリエイターや法律家を中心に、約60人の方が参加して下さいました。講師の兼光ダニエル真さんと、ご参加の皆様に、改めましてお礼を申し上げます。



演題: 創作表現規制問題の国際的状況 
講師: 兼光ダニエル真さん (翻訳家) 



日時: 2017年1月28日(土) 19時~20時30分 
場所: キャンパスプラザ京都 第2講義室 

内容: 
 日本の漫画・アニメ・ゲーム等の性表現について、国際機関や海外メディアなどから、規制を求める声が出ることがあります。翻訳家の兼光ダニエル真さんを講師にお迎えして、これまでの議論から見えてきた文化背景的な事情の解説と、最新の規制問題の動向の紹介をして頂きました。 

■ レジュメ 「創作表現規制問題の国際的状況」
■ 講演抄録 「創作表現規制問題の国際的状況」
 (2017年3月1日公開。3月5日一部修正)




主催: 
 NPO法人うぐいすリボン
共催:
関連資料:
皆様へのお願い

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2016年11月27日日曜日

「ナパーム弾の少女」と児童ポルノ

理事:荻野のエッセイが「シノドス」に掲載されました。
Facebookの「ナパーム弾の少女」の削除問題についての考察です。

『私は、あの写真をコントロールできる自由を、手にしました――「ナパーム弾の少女」と児童ポルノ』



皆様へのお願い
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