2014年12月8日月曜日

2014年を振り返って

 2014年も、残すところ、あと僅かとなりました。
 今年は「表現の自由」の根幹に関わる様々な問題が国政の場において論じられた年でした。

 昨年から引き続いて審議が行われた児童ポルノ禁止法の改正、与野党の激しい論戦の舞台となった特定秘密保護法、衆議院選挙の論点にもなったヘイトスピーチ対策法制。
 いずれも、児童の人権や、国家の安全、人種・民族間の平等など、重大な利益が関わる大切な法案であると同時に、その目的と手段に間違いが紛れ込めば、表現の自由を取り返しがつかない形で侵害してしまうリスクの大きな難しい法案でもあります。

 今年のうぐいすリボンは、次の2つの法案への対策を中心に活動を展開しました。

① 特定秘密保護法案の刑事規制の範囲の限定
 うぐいすリボンでは、元東京地検公安部検事の落合洋司弁護士に登場して頂き、国会やメディアにおいて、「国家機密と刑事手続」の問題についての論点化を行いました。
 みんなの党や維新の会の先生方のご尽力により、当初の与党案から刑事規制の及ぶ範囲を一定程度限定することに成功しました。


② 児童ポルノ禁止法の当初の改正案にあった「マンガ等規制検討条項」の削除
 うぐいすリボンでは、IT政策やクールジャパン政策に精通した与野党の先生方を中心に政策提言を行い、それぞれの党内の部会等で、当該附則部分の削除に向けて尽力をして頂きました。また、マンガ家やマンガ研究者の方々による陳情に協力して、資料提供や連絡調整等の事務作業を行いました。
 漫画家の先生方や、自民・民主・みんな・結い・社民・共産の理解ある先生方のご尽力により、マンガ等規制検討条項の削除に成功することができました。


 特に、「マンガ等規制検討条項」の削除については、厳しい情勢にも関わらず、様々な立場の方々が力を貸して下さいました。激しい偏見にさらされてもひるむことなく、自由な社会と文化を守るために立ち上がった全ての皆様に、改めてお礼を申し上げます。

 しかしながら、問題はこれで終わったわけではあまりせん。
 今年は廃案となりましたが来年の通常国会以降に、青少年健全育成基本法案の審議が予想されています。
 うぐいすリボンでは、引き続き「フィクションの自由」に、重要テーマとしてコミットしていきたいと考えています。


 うぐいすリボンでは、活動の継続のため、皆様からの寄付を必要としてします。
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