2012年12月4日火曜日

本物の児童ポルノを取り締まりたい


 スウェーデン国家刑事警察児童ポルノ犯罪対策班のビョーン・セルストローム班長の声明文「本物の児童ポルノを取り締まりたい」を翻訳掲載します。
 この声明文は、漫画絵が児童ポルノ犯罪に該当するか否かが争われたシモン・ルンドストローム事件がスウェーデン最高裁で審理される直前の2012年5月に、スウェーデンの日刊新聞「スヴェンスカ・ダーグブラーデット紙」に掲載されました。

Låt oss bekämpa riktig barnporr
http://www.svd.se/opinion/brannpunkt/lat-oss-bekampa-riktig-barnporr_7199866.svd



本物の児童ポルノを取り締まりたい

最高裁判所は、何をもって児童の描写とするか、これまでの判決から改めるべきだ。架空のキャラクターのために時間を取らせるのはやめて、実際の虐待の取り締まりに専念させて欲しい。国家刑事警察児童ポルノ犯罪対策班のビョーン・セルストロームはこのように書いている。

2012年11月30日金曜日

うぐいすリボン・つくば講演会 インターネットの自由と倫理

 2012年11月25日(日)、つくば国際会議場で開催した講演会「インターネットの自由と倫理」には、30人以上の方が参加して下さいました。ありがとうございます。


日時:2012年11月25日(日) 14:00~18:00
場所:つくば国際会議場
主催:特定非営利活動法人うぐいすリボン
協力:コンテンツ文化研究会、NPO CCC

内容:
 著作権侵害や児童ポルノの抑止を目的に、インターネット上の情報流通に対して、法令ないしはソフトローによる規制がなされようとしていますが、手段の合理性・必要性についての客観的な検証が十分になされているとは言いがたい状況にあります。
 そこで、この講演会では、エンジニアと法律家の「社会的役割」と「専門家の倫理」を問いかけ、インターネットの自由と倫理のあり方を論じました。


2012年11月15日木曜日

「スパイダーマンを侮辱することはできない」


 ストックホルム大学のモーテン・シュルツ教授のコラムを掲載します。

 後に最高裁で無罪となった翻訳家シモン・ルンドストローム氏のマンガ絵所持裁判についてです。このコラムは、高裁での有罪判決後に、スウェーデン最大の新聞「ダーゲンス・ニュヘテル」に掲載されました。

 シュルツ教授からは、「皆さんに日本語で読んでいただけることが、とても嬉しいです」とのコメントが寄せられています。



スパイダーマンを侮辱することはできない
2011年3月30日
「でも、性的侵害にさらされたのがあなたの漫画のキャラクターだったらどうですか?」これは、漫画翻訳家のシモン・ルンドストロームが児童ポルノ犯罪で有罪判決を受けた、いわゆる漫画裁判に関する議論で飛び出した発言だ。この裁判では、子どもに見えるキャラクターを性的なシチュエーションで描写したと見なされる、漫画の絵を所持していたことが有罪とされた。

2012年10月30日火曜日

マリア・アブラハムソン議員

 スウェーデンの国会議員、マリア・アブラハムソン氏から許可を頂き、ブログの日本語訳を公開いたします。
 アブラハムソン議員は1963年生まれ。弁護士出身で、最大与党の穏健党に所属しています。
 マンガの取締りについて、表現の自由の侵害にあたるとの観点から反対を続けてきました。


アブラハムソン議員の公式サイト(スウェーデン語)


 うぐいすリボンからの協力要請を快諾してくださり、今回の翻訳について「とても光栄です!」とのメッセージを寄せてくださいました。


・検事総長でさえ、最高裁が漫画の子供と実際の子供は区別する事を望む (日本語訳)

・今日の最高の2人: エクスプレッセン(夕刊紙)紙上のホーカン・リンドグレン、及び教授との冬のおしゃべり (日本語訳)

・良いマンガ判決だったが、最高裁の判決は奥歯に物が挟まったようであった (日本語訳)



 うぐいすリボンでは、今後も、世界中から、表現規制に反対する政治家・芸術家・ジャーナリスト・法律家などの方々の貴重な発言を、日本語に翻訳して紹介していこうと考えています。


 皆様からの資金協力をお待ちしております。

日本語訳:ブログ : マリア・アブラハムソン 国会にて


ブログ : マリア・アブラハムソン  国会にて
良いマンガ判決だったが、最高裁の判決は奥歯に物が挟まったようであった。
2012年6月15日(金)11:09


「児童ポルノ犯罪が、絵に描かれた児童に対するものだった場合、規定をどのように解釈すべきか、審理をお願いします」

それが、アニメ研究者及びマンガコレクターであるシモン・ルンドストロム氏に対しスヴェア高等裁判所が下した有罪判決に関する、検事総長から最高裁への要請でした。
1年近く経ち、今朝その判決が下りました。 「最高裁判所はいわゆる漫画裁判において、被告に無罪を宣告する」 (しかし検事総長の質問に対する回答は避けました)

日本語訳:ブログ : マリア・アブラハムソン 国会にて


ブログ: マリア・アブラハムソン  国会にて
今日の最高の2人:エクスプレッセン(夕刊紙)紙上のホーカン・リンドグレン、及び教授との冬のおしゃべり
2011年12月30日(金)19時38分

明日は大晦日です。私達はヴァルムランド県にある冬用の別荘から、午前中出発し、“ピークの日々はとっくに過ぎた”ジープに乗って、大都市のスンネ(ヨーラン・ツーンストロムによれば世界の中心地だそうですが)にお正月の買い出しに出かけました。買い出しの内容は、アフトンブラーデット(夕刊紙)とエクスプレッセン(夕刊紙)、シャンペン、牛ヒレステーキ、カニ等。つまり債務危機が吹き荒れる中、新聞スタンド、冷蔵食品売り場、惣菜食品売り場に揃っている様々な品を買ったのです。 ( http://www.expressen.se/kultur/manga-skadar-inte/ )

先程買ってきたエクスプレッセンを、暖炉から差す灯りの中で読み終えました。その紙面には、ホーカン・リンドグレンが書いた、児童の絵と実際の児童に対する性的虐待を撮影した写真とを同等に扱う事の馬鹿馬鹿しさに関する論理的且つ興味深い記事が載っていました。
この混乱の元凶は、まさに魔女の醸造物である道徳の危機及び曖昧模糊とした考え方です。それが、漫画研究家のシモン・ルンドストロムが児童ポルノ犯罪により有罪判決を言い渡されるという、とんでもない状況に繋がりました。できれば来年の最高裁で、この間違いが修正されるか、それが叶わないならば法律を適切に改正するしかありません。私は以前から、この奇妙な裁判に注目していました。

スンネからフリークスダールス地域を抜ける帰り道、でこぼこした路上ではラジオチャンネルのP1、冬のおしゃべり、という番組に出演しているレイフ・GWペーションのスコーネ訛りが、缶の中の反響音のように響いていました。(我が愛車には申し訳ないが)
ペーション教授のその常変わらぬ近づきがたい雰囲気は、印象的でした。ペーションは、変わらないトーンで、考え深く、スリリング且つ情熱的に、警察の失敗談から、世界のトップテノール歌手のユッシ・ビョーリングの声に関する考察まで語る事ができる能力の持ち主でした・・・。
次回の買い出しでは、ユッシのCDを購入しなければ。

日本語訳:ブログ : マリア・アブラハムソン 国会にて


日本語訳
ブログ : マリア・アブラハムソン(スウェーデン国会議員)  国会にて
検事総長でさえ、最高裁が漫画の子供と実際の子供は区別する事を望む
2011年9月18日(日)14時01分


今週、検事総長は、いわゆる漫画裁判に関する考察をまとめました。検察官が有罪判決の下った裁判に関し、最高裁で上告を要求するなど、当然、滅多にある話ではありません。しかし今回、検事総長は、法の適用による指導を重要視し、最高裁で本件を取り扱うべきであると判断しました。